山口市は、JR山口線の湯田温泉―山口間に新駅を設ける検討を始めた。市中央公園や情報関連の企業が集まる中園町周辺を考えている。市企画経営課は「今後JRと設置の可能性の調査を進めていく」としている。 開会中の市議会定例会の一般質問に答えた。伊藤和貴市長は、中園町周辺にある済生会山口総合病院の建て替えや、屋外イベント会場として利用できる市中央公園の整備が進んでいる点を強調。「来街者が今後増える中、公共交通によるアクセス機能を確保し、周辺の駐車場不足などの課題解決を図る方策の一つ」と述べた。 湯田温泉駅と山口駅の距離は約2・3キロ。市は沿線の市有地を中心に新駅の場所を検討する。 山口線は宮野―津和野間が国の有識者検討会が見直しを協議する対象とした「輸送密度千人未満」の路線・区間に該当する。湯田温泉―山口間はその区間外だが、駅の新設で山口線全体の利用者を増やす狙いもある。(柳本真宏)