ウィスキーの飲み手としての大人(おとな) 二十歳(はたち)の誕生日にウィスキーを飲んだとして、それを美味いと感じることはないだろう。 法律上は大人でも、ウィスキーの飲み手としては、まだ大人とはいえない。 なぜウィスキーは最初から、うまい!と思えないのか? 言い換えれば、最初の内、ウィスキーがはまずいと感じられるのはなぜか? ある時点まで「まずかった」ウィスキーが、ある時点から「うまく」感じるようになる。その時点はいつくるのか? ウィスキーの臨界点 私の場合は、ウィスキーなんて最初の50杯ぐらいは美味いと感じなかった。なんとなく、憧れで飲んでいた酒だ。ジャーキーをつまみながら、ジャックダニエルをロックで、そう言うとカッコよい。木のカウンターの焼肉屋さんで、そうですね、白州をロックで、そういうとなんだか大人な感じがした。けれども味はわからなかった。強めのチビチビやる酒だ、ぐらいに思っていた。