どのチームでも、試合中に相手がやり方を変えたら、対応するのに時間はかかるものだ。しかし、現在Jリーグで下位に低迷しているチームは、あまりにも『対応力』に問題があるのではないか。 たとえば、5月5日の柏対浦和戦(2-3)。 後半38分頃、1点のビハインドを負った浦和は、DFの闘莉王を中盤に上げるというシステムチェンジを行なった。高さのある闘莉王をFWではなくMFに置くというあたりにフィンケ監督の非凡な采配力を感じる一方で、ヒディンクが時に見せるマジックのような布陣変更に比べれば十分想定範囲内である。上位チームと下位チームでは後半の失点数が異なる。 しかし、柏の選手たちは、この小さな変更にまったく対応できなかった。 結局、浦和が終盤に決めた2点とも、闘莉王が起点になったものだ。後半39分、闘莉王のクロスがCKを呼び込み、そこから同点。その3分後の逆転弾は、闘莉王の縦パスから始まった