1日を始める前に押さえておきたい世界のニュースを毎朝お届け。ブルームバーグのニュースレターへの登録はこちら。 3月8日に起きたロンドンのニッケル市場崩壊は現地時間午前5時42分(日本時間午後2時42分)だった。普段なら出勤途中のトレーダーが相場をちらりとチェックする程度だが、この日ばかりは電子市場の価格スクリーンに目がくぎ付けになった。 ニッケル価格は通常なら1営業日でトン当たり数百ドルの変動だ。過去10年間の相場はほとんど1万ドルから2万ドルの間での推移だった。7日に始まった高騰は、8日午前5時42分までに史上最高値を更新していたが、さらにわずか数分で3万ドル急騰。午前6時過ぎ、ニッケルは10万ドルを突破した。 商品取引所の参加者にとって、価格の上昇は必ずしも朗報ではない。鉱山会社やトレーダー、メーカーは相場下落時に利益を確保するため信用取引でショートポジション(売り持ち)を組むが、実際