当然のことながら、降雪地域では冬場、スタッドレスタイヤやチェーン装着が必要だ。ところが「クルマに乗るのは送り迎えや買い物が中心」という都会の街乗りユーザーには、タイヤの冬装備は面倒なもの。「スタッドレスは高いし、付け替えても置き場がない」「ちょっとくらいの雪道なら、いつものタイヤで乗り切りたい」という人は多いだろう。 こうしたニーズを汲み取ったのが今回のCFtだ。東洋ゴムでは街乗りユーザーをターゲットに「夏も冬もこれ1本」という、これまでありそうでなかった交換不要の新型タイヤを約3年かけ開発した。 ノーマルタイヤの性能を維持しながら、スタッドレス性能をいかにバランスよく併せるかが開発の大きな課題だった。例えば、ノーマルタイヤは雨が降った路面でも滑らないよう、排水機能を持たせてあり、そのためタイヤ表面の溝は太くストレート。一方、スタッドレスは雪や氷を掴めるよう溝は細かく複雑な形状をしている。