中央大学横浜山手中学校(横浜市中区)が2月に実施した入学試験で、合格ラインを下回っていた中央大理事長の知人の孫を不正に合格させていたことが26日、神奈川県への取材で分かった。不正を知った大学側の要求で、入学手続き後の3月に中学校は合格を取り消した。 県学事振興課によると、理事長は知人から「孫が受験するので頼む」と言われ、中学校の校長に伝えた。この受験生は2月2日に受験、翌日に合格とされた。しかし、不正を知った大学が中学校に合格取り消しを求め、3月8日に取り消しが通知された。既に入学手続きは終わっていたという。中学校は3月9日、県に報告。13日に校長と大学理事長が県庁を訪れ、経緯を説明した。県は「あってはならない事案。適切な対応を」と要請。中学校はその後、合格を取り消した受験生に直接、謝罪したという。