ルクセンブルグ駐英大使のBern氏に、彼の国の成功要因についてお話を伺ってきた。 ルクセンブルグはGDP/capita(一人当り国内総生産)が日本の倍以上もある、世界で最も豊かな国である。日本と同様に、天然資源があるわけでもないこの国が何故このような成功を収めることができるのか。 1.有利な地理的条件 ルクセンブルグは人口50万人弱の小国だが、その主要産業は決してニッチなものではない。銀行、化学(Dupont等)、鉄鋼(Arcelor Mittal等)、ICT、流通などのメジャーな産業で伝統的に高い競争力を保持している。ちなみに人工衛星も強いらしい。 その秘訣について聞くと、ルクセンブルグに進出している日本企業(TDK)がBern氏に語った内容を教えてくれた。曰く「R&Dに強いフランスと生産技術に長けたドイツから、それぞれ最高水準の労働者を同時に雇うことができる」からだという。つまり二つの