防衛省が来年度から購入を始めるティルト・ローター機(垂直離着陸機)は米海兵隊と同じ「オスプレイ」となるのが確実になった。募集に対し、他に採用希望がなかった。日本列島を自衛隊と米軍のオスプレイが飛び回ることになる。 陸上自衛隊は島しょ防衛に活用するため「中期防衛力整備計画(二〇一四~一八年度)」で十七機購入する。防衛省は佐賀空港に配備したい意向だ。米海兵隊は普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)に二十四機を配備し、本土への訓練移転が始まっている。 防衛省は機種選定をめぐり、航空機メーカーや商社などに採用希望を募ったところ、米国防総省の下部組織「相互防衛援助事務所(MDAO)」がオスプレイを提案した。垂直離着陸機「AW609」を開発中のアグスタウエストランド社(伊)は名乗りを上げなかった。