<要旨> ○児科医が過労から自死に追い込まれる医療現場で、良い小児医療が提供され続けることはありえない。労働環境の改善は、医療内容改善に不可欠である。 ○医師の泊まり勤務は「当直」ではなく「夜間労働」である。言葉のトリックによって労基法とかけ離れた過重労働が野放しにされてきた。 ○医療提供側だけでなく、患者側や報道と連携し、必要な金と人を医療に注ぐための合意を形成する努力が必要である。 病院の名が入った便箋3枚に、几帳面な細かい字でびっしり書かれた文書が、今ここにある。これを書いた中原利郎医師は当時44歳で、都内の民間病院の小児科部長代理だった。高三から中一の3人の子があり、公私ともに働き盛りだった。しかし激務から欝病を発症し、勤務する病院の屋上から身を投げた。1999年8月のことだ。手元にある文書は中原医師の机から見つかったもので、文頭に「少子化と経営効率のはざまで」と題が付されている。
レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 大学の救急外来はヒマだった 久しぶりの正月救急当直。今年は忙しかった。 忙しかったことが、逆に意外だった。 大学病院で、救急外来を熱心にやっているところは少ない。 大きすぎる組織。専門分化した医局。莫大な予算規模や、「大学」という看板。こうしたものは、 救急外来という隙間産業の正立を難しくしている。 大学が救急に熱心で無い一方で、大きな市中病院では、今はどこでも救急をやっている。 自分達が研修医の頃、救急を24時間やっているのは一部の民間病院のみ。 救急隊の無線を聞いていて(合法)、「○○市民病院、搬送拒否」の司令の声が聞こえると、 必ず自分達の病院へと搬送依頼がくる。よくみんなで怒ってた。 いつのまにか情勢は変わった。議会に文句が来たからな
ちょいと前に、「クニミツの政」という週刊少年マガジンに掲載されている漫画が、「インフルエンザ脳症という病名があるのは日本だけ」「インフルエンザワクチンに予防効果はほとんどない」という与太話を飛ばして一部で話題になった(■クニミツの政 インフルエンザ問題(もけー日記)とか■インフルエンザ問題(児童小銃)とか参照)。この与太話のネタ元は近藤誠。まあ、まともな医学的知識のある方なら、近藤誠の言うことには眉をつけて聞くべきだってわかっている。こういうトンデモが出てくるのは、信じたい人がいるってことで、需要に対して供給があるわけ。で、その漫画の中で、「過剰な薬を出す医師がいるのは、レベルが落ちたからか」という質問に対し、近藤誠曰く、「医者が増えすぎたんですよ。アメリカの3倍も病院があるんだから」「医者が多ければその数だけ患者がいてくれないと困る(だから無駄な医療が行われる)」とのこと。「医師は多すぎ
つい先ほどのことなのですが、ウォール真木のお隣の奥さんから電話がありました。 「うちの子がチキンポックスになっちゃった……」 チキンポックス("Chicienpox")とは「水ぼうそう」のこと。子供には一般的な病気ですね。もちろん空気感染しやすいので、これにかかった子供は学校がお休み。お隣の息子さんも来週いっぱいは多分家で過ごさねばならないので、我が家の娘に彼宛の学校の宿題を持って帰ってきてほしいとのこと。お安い御用です。 ところでこのチキンポックスで思い出したのですが、最近アメリカでは「チキンポックス・パーティ」なるものが流行りだしたそう。これは何かというと、小さな子供が水ぼうそうになった場合に、お友達を集めて遊ばせ、意図的に水ぼうそうを感染させてしまおうという……。もちろんこれに参加する子供たちの両親は、喜んでこのパーティにやってくるというから驚きです。 でもこれ、ちゃんと深刻な理由で
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く