【ドバイ=村山祐介】サウジアラビアの首都リヤド近郊で9日、スリランカからの出稼ぎ家政婦の女性が、雇い主の赤ん坊を絞め殺した罪で斬首された。AFP通信などが伝えた。女性は事件が起きた2005年当時は17歳だった。スリランカ政府は反発し、人権団体も批判を強めている。 サウジ国営通信によると、内務省は同日、処刑されたリザナ・ナフィークさんは「雇用主である母親と口論した後に赤ん坊を窒息死させた」とする声明を出した。だが、人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチによると、ナフィークさんは「自白を強要された」とし、「実際は赤ん坊が哺乳瓶からミルクを飲んでいる際の窒息事故だった」と訴えていたという。 助命を繰り返し求めていたスリランカのラジャパクサ大統領は処刑を非難し、同国議会は9日、1分間の祈りで弔意を示した。