政府・与党があえて連休中に暫定税率を復活させた理由 (田中 秀征=福山大学教授) 連休中の日本列島はどこでもガソリン代の値上げの話でもちきりだった。 当然ながら「せめて連休中だけでも安いままにしておいてくれれば」というのが大半の声だ。 しかし、政府・与党にはどうしても4月30日に暫定税率の復活を決めなければならないいくつかの政治的理由があった。 政府・与党が前面に出しているタテマエは、「歳入不足を最小限に喰い止める」ことにある。それもそうだろうが、しかしそれだけでは、こんなに大きな政治的犠牲(支持率低下)を払う理由としては説得力がない。1カ月の歳入不足に1週間が加わるとしても大きな差があるとは思えないからだ。 歳入不足はあくまでタテマエ、議決を急いだホンネとは 福田康夫政権は、いつからか暫定税率の復活継続を“地球温暖化防止”にからめるようになった。きっと誰かの思いつきだろう。