【台北=西見由章】台湾で頼清徳総統が就任した5月20日以降、台湾の芸能人が相次いで「私は中国人」「(中台の)統一を支持する」などと中国側の主張に沿った発信をしている。台湾当局は、中国当局が台湾の芸能人に言論を制限する「同意書」への署名を要求したり、税務調査を示唆して脅迫したりしていると明らかにした。 「われわれは中国人だろ。北京に来たらローストダックを食べないと」 台湾の人気バンド「五月天(メイデイ)」のボーカル阿信さんが5月24日夜、北京でのライブでこう発言すると、中台の交流サイト(SNS)では賛否の声が巻き起こった。 台湾の人気歌手、蘇見信さんも同日夜、中国の短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」に「私はずっと(中台の)統一を支持している」と投稿。中国国営中央テレビ(CCTV)の微博アカウントが「中国は最後は完全に統一される」と発信すると、転載する台湾の芸能人が相次いだ。 台湾の情報機関「