河野太郎デジタル相が先月、マイナ保険証が使えない医療機関の「通報」を促した文書を巡り、配布先の自民党内から冷ややかな声が上がっている。マイナ保険証の利用率は向上せず、内閣支持率も低迷する中、党関係者は「支援者への呼びかけなんて今の状況ではとてもできない」と漏らす。 文書では、マイナ保険証の利用率が低迷している要因について、「医療機関の受付での声掛けにあると考えられます」と説明。国会議員の支援者に「マイナ保険証の利用を働きかけて」と呼びかけた上、受け付けできない医療機関があれば、マイナンバー総合窓口に連絡するよう求めた。河野氏は記者会見で、こうした要請について適切かと問われ、問題ないとの認識を示していた。 文書を受け取った党内の受け止め方はさまざま。 ある秘書は呼びかけについて「やらないでしょ」と一蹴。マイナ保険証の利便性の低さを挙げ、自らも「使っていない」とし、「支援者の理解を得られない」