地震から5ヵ月経った能登半島のいま 最大深度7を観測した能登半島地震が起きて6月1日で丸5ヵ月。どこまで復興が進んでいるのかを取材するため、能登半島に車で入った。 地震で倒壊した家屋や火事で焼け落ちた街並み、そして大規模な崖崩れに隆起した海岸。5ヵ月経っても、地震が起きた時のままの状態が多く残っているように見えて驚いた。取材先で話を聞いた何人かの口から出たこの言葉が胸に突き刺さった。 『見捨てられた能登』 ある人は「そもそも地震の前から高齢化して過疎化している」と言い、またある人は「大きな産業もないし人口も少ないので、復興にお金を掛けるのかと言われている」と胸の内を語ってくれた。 金沢で車を借りて、能登半島の最先端に位置し被害の大きかった珠洲(すず)市に向かった。車で2時間半ほどの距離だ。 『のと里山海道』という自動車専用道路を通るのだが、地震で道路の一部が崩落するなど大きな被害を受けてお