進撃の庶民に投稿したコラムを転載する。 「財政学は何を間違ってきたのか」 財政学の誤りについては、『大学の経済学講義で見る「財政学」の罪』や『主流派経済学はなぜ消費税増税を解として導くのか』でも論じてきたが、このコラムでも(少し考えを変えたり付け加えたりしたところを含めて)改めて論じなおしておきたい。 財政学者は、はるか前から日本の財政が維持不可能だと喧伝し、一刻も早い財政再建の必要性を喧伝してきた。(井堀と土居のボーン条件に関する論文などが典型的である) 他にも、東大の経済研究者主宰で「財政破綻後の日本経済の姿に関する研究会」が設立されたりもした。 ところが、日本経済財政は、どう考えても彼らの想定するような破綻的様相を呈そうとしない。このことについて、残念ながら財政学は十分に説明できているとは言えない。 ここで、財政学がなぜ「日本財政を破綻的である」と考えたかについて概説しておこう。 そ