空の青さに理由もなく泣けてくることがある。 感傷の涙でもなく、もちろん感謝の涙などでもない。 ただ空があまりに広く青いこと。 それだけで、涙するには十分だ。 こんな感覚を体験したことがある人には、この『スカイ・クロラ』は超オススメの映画だ。監督は『攻殻機動隊』『アヴァロン』『イノセンス』などでおなじみの押井守。『攻殻機動隊』は恥ずかしながらまだ見たことがないのだが、僕的には『アヴァロン』『イノセンス』よりも角が取れたという意味でいい出来に思えた。作品のトータリティーとしては★★★★★。宮崎駿の世界よりも遥かに詩的です。。『崖の上のポニョ』が好きな方は見てはいけません(笑)。 舞台は、あり得たかもしれないもうひとつの現代。世界はすでに平和が達成され、その平和を認識するためにショーとしての戦争が行われている。ここで戦争を受け持っているのは国家ではなく二つの多国籍企業だ。戦争というからには誰か人
→紀伊國屋ウェブストアで購入 「文学研究の新たな地平へ」 作家であれ研究者であれ、この人と同じ時代を過ごすことができてよかった、と思える人々がいる。新刊を心待ちにしたり、掲載論文を探したりする対象は、多い方が楽しい−−すべてをフォローするのは大変であるにしても。そして読むたびに「ああ、いまこの作品(論文)を読めてよかった」と幸せをかみしめるのだ。 わたしにとって新田啓子氏はそんな同時代(そして同世代の)の批評家・研究家の筆頭にくる人物だ。けれども、新田氏の論文を読むのは、少しだけ勇気がいる。なぜなら、彼女のクールで知的興奮に満ちた文章を読むたびに、自分は彼女のいる場所からはるか遠く離れたところで、ただもがいているだけであることを思い知らされるからだ。それでも、ただ彼女が立っている批評的見地からはいったどんな風景が見えるのかを知りたくて、新田氏の文章を読んでいる自分がいる。 昨年刊行された『
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く