ニホンウナギの保全機運が高まる中、静岡県内のうなぎ料理店の多くが天然ウナギの取り扱いをやめていることが、静岡新聞社が土用の丑(うし)の日(30日)を前に行ったアンケートで分かった。「絶滅危惧種」になって2年。官民の資源管理の取り組みへの評価を質問した。 絶滅危惧種指定によって、ワシントン条約による輸出入規制の可能性が高まったが、9月開催の締約国会議での議案提出は見送られた。 これについて、回答のあった56店のうち、36店(64%)が「良かった」とした。外食チェーンなどを含めた国内流通量の大半を海外産ニホンウナギが占めるだけに、「数が減れば仕入れ価格が高騰する。規制回避は安心した」などの意見が寄せられた。 一方、欧州連合(EU)が提案したウナギ全種の資源調査実施を33店(59%)が「賛成」と前向きにとらえた。問題点が指摘されれば、2年半後の次回締約国会議で規制の根拠となる可能性もあるが