日本経済が低迷し就職氷河期となった1993年から2005年ごろに社会に出た世代は「ロスジェネ」と呼ばれることがある。1980年生まれの鳥本健太(36)もこの世代だ。中国・上海での起業。扱うのは現代アート。プロデュースする日本人アーティストの一人はネット動画で人気になり、鳥本の会社は中国最大手の動画サイトとタッグを組むまでになった。相当な戦略家か山っ気のある人物かと思いきや、飄々としてマイペース。リーマン・ショックも乗り越えて10年、上海でしっかりと足場を築いている。 (ノンフィクションライター・三宅玲子/Yahoo!ニュース編集部)