【パリ=国末憲人】弦楽器の名器ストラディバリウスの表面に塗られたニスの成分を分析していたパリの音楽博物館が4日、製造当時のごく平凡なニスに過ぎなかった、と発表した。ストラディバリウスの音色の秘密は「特殊なニスにある」との説がこれまで有力だったが、それを否定する結果となった。 同博物館によると、分析は仏独の研究家チームが実施。同館所有のストラディバリウス5丁を赤外線で調べた。 その結果、ニスは2層に分けて非常に薄く塗られていることが判明。油絵に使われるのと同じ油が最初に塗られ、本体の木に軽くしみ込んでいた。その上に塗られたのは油と松ヤニとの混合物。赤みを帯びた光沢をつくり出すために顔料が混ぜられていた。 この技術は画家の手法から発想を得たとみられる。いずれも、当時としては平凡なニスだった。琥珀(こはく)や特殊な樹液が溶かし込まれているのではないかなどと取りざたされてきたが、検出されなか
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く