ミニ地下鉄という規格があります。その名の通り、小型の車両を用いて建設費を安く上げることを目的とした地下鉄の規格です。大阪では長堀鶴見緑地線などが該当します。 ミニ地下鉄の紹介にあたっては、よく「建設費を圧縮するためにトンネル断面が小さくて済むように開発された」と説明されますが、 実はそのルーツは、当時の大阪市交通局長であった「今岡 鶴吉」氏が、超満員だった御堂筋線の混雑緩和の為、「現在の御堂筋線の両脇に小型の地下鉄を建設して複々線化できれば、混雑解消につながる」との発想のもと、考案された規格なのをご存知でしょうか。 ミニ地下鉄の原点は「御堂筋線の複々線化」 今岡は1962(昭和37)年6月から足かけ6年間大阪市の交通局長をつとめ、将来を展望して大阪市内 の交通基盤を確立した人物である。しかし、古い地下鉄・御堂筋線(旧1号線)は未だに混雑し、今岡は局長在任中から、この改良策を模索している。複