22歳のある日、私は前から交流のあったおじさん(20歳上)とふたりで居酒屋に行った。 おじさんはお父さんみたいな人で、将来のこととか悩みとかを普段から相談に乗ってもらってた。 だからサシ飲みなんて普通だと思ったし、終電逃したときに「家近いんだけどくる?」って言われた時も善意だと思ってた。 でもこっちはどうしても読みたい漫画があったし迷惑かけまいと思って「満喫いくんでだいじょぶっす!」って言った。 後日、おじさんと何回かドライブに行った。 深夜おじさんとふたりで海を見に行ったり、おしゃれなバーへ行ったりしていたのだ。 ふたりきりとはいえ、おじさんとはいつも通りの会話をしていたので、 「大人の人はこういうつき合い方もするのか」と勝手に納得していた。 でもある日、手をつないできて抱き寄せようとしてきたときに「あれ?なんかちがくね?」ってなって、 唐突におじさんがすごく怖くなった。 そのドライブ以
ガチャは悪魔の発明だ。 そう考える人がいるらしい。ガチャは一種のチートツールで、ゲームを面白味のないものに変えてしまう。ガチャの氾濫する今のゲーム業界はあまりにも不健全だ──。ソシャゲの黎明期にはよく耳にした意見だ。 最近では優れたゲームが増えて(もしくはユーザーが飼い慣らされて)ガチャは肯定的な文脈で語られるようになった。伊東ライフ先生のようなガチャ芸人まで現れて[1] 、すっかり市民権を得た。(※先生は人気イラストレーターです) しかし今でも「ガチャ悪者論」を捨てられない人がいるようだ[2]。ガチャが存在するせいで、ゲームから得られたはずの爽快感や達成感は損なわれ、ただストレスだけが残るという。本当だろうか? 結論から言えば、現在のF2Pゲーム(※free to play、基本無料のゲーム)は、ある点でコンシューマーゲームと決定的に異なる。それは「ユーザーが作品の値段を決める」というこ
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