猫も杓子もの勢いで働き方改革が叫ばれ、一斉オフィス消灯や政府主導のプレミアムフライデーと迷走気味の一面も否めなかった2017年。一律の働き方改革に疑問の声も上がっていた事態から、2018年は「管理しない経営」に注目が高まりそうだ。 その名はホラクラシー経営。近年、日本でも導入する会社が増えつつある。 上司部下の区別なし、会社は社員を管理しない、働く時間も場所も休みも自分次第——。自律と自由を追求する経営は、働き方改革に新たな扉を開くのか? ないもの尽くしの引き算経営 「月曜、火曜はけっこう人がいるのですが、週後半にかけて(社員は)自宅にこもって行く傾向がありますね。今日は金曜日なので、人は少ないです」 東京・南青山にある、不動産テックのダイヤモンドメディアのオフィスを訪ねると、武井浩三社長はそう話しながら、職場を案内してくれた。社員数は約30人のはずなのに、オフィスに姿はまばら。ポツンポツ