日頃から「学歴なんてなくてもいいよ」とか「結婚なんてしなくてもいいよ」と思っているリベラル寄りの人間だ。だが、これを「思う」のと「実際に言う」のでは 実に大きな障壁があるのではないか。『結婚のコスパが悪い』が「独り身の負け惜しみ」としてやや上から目線で特集されるのも、酸っぱい葡萄に見える からだろう。 私が「結婚なんてしなくていい」とおおっぴらに言えるようになったのも、実は結婚してからである。10代の頃から女性の結婚願望というものはよくわからなかった 。少女マンガの夢はわかる。でも結婚とは別の話だ。お姫様願望が強かった幼少期も「僕には君しかいない」とイケメン王子に 選ばれ、宮殿で暮らすだけでHAPPY ENDだったのだ。「愛する人に愛されて」「一緒に暮らせる」ならそれでいいじゃないか。結婚とそれって、別物だよね?と。 そんな私が結婚したのは既婚者への福利厚生、遺産相続、出世に有利といった「