アインシュタインの「最後の宿題」とされた重力波を初めて観測したと米研究チームが報告した。重力波を使えば、これまでの望遠鏡では見えなかった天体現象や初期の宇宙に迫ることができる。今後の成果に期待が高まるが、国際的な観測態勢づくりや観測予算の確保といった課題もある。 「ガリレオが400年前に望遠鏡で宇宙を見た。同じように、我々は今日、重力波による天文学の窓を開いた」。研究チームのデービッド・レイツェ博士は、ワシントンで開かれた会見でこう喜びを語った。さらに「本当にエキサイティングなのは次に来るものだ」と述べ、今後の天文観測で予想される大きな発展に期待を寄せた。 観測装置「LIGO(ライゴ)」が重力波を観測したのは、昨年9月の観測開始からわずか2日後だった。二つのブラックホールが合体した瞬間に周りに生じた「時空のひずみ」が波となり、13億光年先から地球に届いていたことが解析で分かった。 米国の2
