政府は13日、成人T細胞白血病を起こすウイルス「HTLV1」の感染症対策を検討する特命チームの初会合を首相官邸で開いた。菅直人首相は「母乳を介した母子感染は効果的な予防対策が確立しており、全国的な実施に向けて一刻の猶予も許されない」と述べ、妊婦を対象にした全国一律の抗体検査を今年度中に実施する方針を確認した。8日に患者団体と面会した際、来年度
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音声ブラウザ専用。記事本文とカテゴリナビへ移動するためのナビゲーションスキップです。 記事本文へ移動したい場合はこちらをクリックしてください。クリック! カテゴリナビへ移動したい場合はそのままお進みください。 連載「母たちの選択 HTLV1感染を告げられて」(5月23-28日付)に、たくさんの反響が寄せられました。わが子に成人T細胞白血病(ATL)という難治性血液がんのリスクを負わせたくないと、いかに多くの感染者の女性が苦しんでいるか‐。「苦悩は私だけではなかった」などの共感の一方、「記事は感染者を不安に陥れているのでは」という批判もいただきました。ATLの原因ウイルスHTLV1の次世代への感染をどう防ぎ、埋もれている感染者たちをいかに支援していくか。読者の皆さんと対話しながら取材・報道を続けたいと思います。(ATL問題取材班) ◆「完全母乳」が重圧 再検査で「陰性」に 娘が赤ちゃんの
今月、14歳になった長女は、中学2年生まで学校を休んだことがない。顔つきも女性らしくなってきた。10歳の次女も、ほぼ皆勤賞。「母乳のおかげ。母乳で育ててよかった」。順調に育つ2人を見て、思う。 成人T細胞白血病(ATL)原因ウイルスのHTLV1に感染していることを知り、福岡県大野城市のマリさん(41)=仮名=が選択したのは「凍結乳」だった。母乳をいったん冷凍し、温め直して与える方法だ。 長女がおなかにいた、1995年師走の雪の降る日。産婦人科医はマリさんに感染を告げた。「母乳を通じて赤ちゃんに感染します。母乳はやめたほうがいいですよ」 それまでは、産婦人科の妊婦教室でも「赤ちゃんには母乳が大事」と教えられてきたのに。 母乳をあげなかった場合、赤ちゃんの免疫力はどうなるのか、情緒の発達への影響は、あげた場合にATLになるリスクとの比較は…。分からないことだらけ。でも、医師はまったく教
「成人T細胞白血病(ATL)の原因ウイルスHTLV1に感染していると知ったのは、8年前です。(中略)息子も含め、若い方々が希望を持って暮らしていけますよう願っております」 長崎県内の海沿いの町で雑貨店を営むイズミさん(60)=仮名=から3月、取材班に便りが届いた。50歳を超えて自らの感染を初めて知った衝撃、そして、息子に母子感染させてしまった自責の念がつづられていた。 夫婦で店を始めてから、二十数年が過ぎていた2002年夏。重いビールケースや焼酎を運び続けてきた腰が悲鳴を上げた。足がしびれ、硬直するような体調の変化に耐えられず病院に行った。HTLV1の感染を告げられた。 感染者のうち、ATLを生涯で発症する割合は約5%。それを聞いて、少し安心した。だが、医師の次の言葉で胸が締め付けられた。「子どもには母乳で感染する可能性があります」 母乳は出る方だった。33歳になる長男は、サラリー
4月の昼下がり、長崎市内を一望できるマンション。テレビで幼児向け番組を見ていた幼子が笑い声を上げた。 「生まれてくる子が、こんなかわいい子だったらいいな」。ミヨコさん(28)=仮名=は左手で自分のおなかをさすり、右手で、サキさん(28)=同=の1歳の娘の頭をなでた。傍らのサキさんも笑顔を返した。 2人は同じ会社に勤めていた元同僚。ほんの数日前、長崎市の居酒屋であった元社員たちの“同窓会”で再会したばかりだった。待望の第1子誕生を目前にしたミヨコさんの大きく張り出したおなかを見て、同年代の女性たちの話題は自然と、「お乳」に。その時、サキさんが、こっそり告白した。「私、母乳、あげられないの…」 血液のがん・成人T細胞白血病(ATL)の原因ウイルスHTLV1に感染するミヨコさんも、母乳での育児をあきらめている。自らが感染者であることを告げ、尋ねた。「ひょっとしてATL?」。その瞬間、2人の
3月8日朝。鹿児島市のユキさん(36)=仮名=は玄関のポストから本紙朝刊を取ると、いつものように1面を見た。 「ATL」(成人T細胞白血病)という大見出しが目に飛び込んできた。足が止まった。夫に見られたくない-。思わず新聞をポストに戻した。ATLの3文字を初めて耳にしたのは7年前。長女(6)を身ごもって4カ月のころだった。 「健診の結果が出ましたよ」。オルゴールの音と淡いピンク色に包まれた産科クリニックの診察室。主治医から、検査記録が書かれた母子手帳を手渡された。 HBs(B型肝炎ウイルス)、HIV(エイズウイルス)、TPHA(梅毒)…。ずらりと並ぶ検査項目の「─」に一つだけ「+」があった。「このATLA(HTLV1)は+でいいんですよね」。今まで健康診断で引っかかったことは一度もない。胸騒ぎを抑えて尋ねた。 医師は、さらりと言った。「ATLのウイルスは陽性、つまり感染してます。赤
レモン色のおくるみに包まれて、凰太(こうた)ちゃんがミルクを飲んでいる。哺乳(ほにゅう)瓶をくわえた小さな口を、懸命に動かして。予定より3カ月早く、昨年末にわずか642グラムで生まれた体は、3千グラムを超えた。 福岡県内の大学病院を1カ月余り前に退院した凰太ちゃんが暮らす、北九州市八幡西区の住宅街。部屋からは、穏やかな空が見える。 ミルクの分だけ増えていく、命の重み。だが、母親の森本雅恵さん(37)は、胸に抱いたわが子に「ある思い」を抑えることができない。「うつしてたら、ごめんね。…なんで母乳で感染するウイルスなんてあるんでしょうか」 雅恵さんは昨年9月、県内の産婦人科医院で受けた血液検査で、血液のがん、成人T細胞白血病(ATL)の原因ウイルスHTLV1の感染を告げられた。母乳を通じ、母子感染の恐れがある。「生まれる子にお乳は飲ませられない」。看護師としてATLの過酷さを知る雅恵さん
[東京 13日 ロイター] バーゼル銀行監督委員会が発表した新しい銀行の自己資本比率規制「バーゼルIII」が市場の想定の範囲内で決着したことで、邦銀の増資懸念は払しょくされたとの見方が強い。 しかし、11月にソウルで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に向けて、金融システム上重要な金融機関(SIFIs)に対して追加的な資本賦課を求める方向で金融安定理事会(FSB)が議論していることや、非中核的自己資本である優先出資証券や劣後債などの負債性資本の自己資本への参入基準が厳格化されたことなどもあり、市場の一部では依然、さらなる増資への懸念がくすぶっている。 <金融システム上重要な金融機関への資本賦課の議論> 今回まとまったバーゼルIIIの内容について、金融庁幹部は「邦銀にとっては、増資ではなく利益の積み上げなどの経営努力でクリアできる水準」とコメントした。ひとまず大規模増資の懸念が後退したと
inside Enterprise 日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?ダイヤモンド編集部が徹底取材します。 バックナンバー一覧 地球温暖化対策の新手法として効果を発揮するか。 新日本製鐵は、海岸の海藻が減少する「磯焼け」を改善する海藻造成製品で、全国漁業協同組合連合会から安全認証を取得した。 認証を受けたのは、鉄鋼スラグと水を練り混ぜた人工石・ブロックと、鉄鋼スラグと腐植土を混ぜて袋詰めした海藻用肥料の2製品。 鉄鋼スラグとは、製鋼工程で生じる副産物のこと。鉄1トンを作るのに約400キログラムもの鉄鋼スラグが発生する。現在、ほぼ全量をセメント原料や道路の路盤材などに使用しているものの、建設需要は減少しており、新たな用途を模索していた。 こうしたなか、降ってわいたのが、海藻造成事業への活用だった。海藻類の育成には鉄分が重要な役割を果たす。従来は
inside Enterprise 日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?ダイヤモンド編集部が徹底取材します。 バックナンバー一覧 三井住友銀行と三菱東京UFJ銀行、日本政策投資銀行、そして三菱商事の4社が手を組んで、事業再生ファンドの設立を検討していることがわかった。実現すれば「財閥グループの壁を越える、業界でも初めての取り組み」(三菱東京UFJ関係者)となり、関係者の注目を集めている。 このファンドは当面、銀行3行が100億円ずつ、三菱商事が数十億円出資して、合計300億円強の規模で立ち上げ、将来的に1000億円規模にまで拡大させる方針だ。 自己資本が薄く、リストラや新たな設備投資が実施できない上場企業や売上高1000億円規模の企業を対象に、一つの案件につき50億~200億円程度の出資を想定している。 狙いは「財閥グループをまたいだ企業再編」
1967年、岐阜県大垣市生まれ。2006 年からフリー。主に人事・労務分野で取材・執筆・編集を続ける。著書に『あの日、負け組社員になった・・・』『震災死 生き証人たちの真実の告白』(共にダイヤモンド社)や、『封印された震災死』(世界文化社)など。ウェブサイトでは、ダイヤモンド社や日経BP社、プレジデント社、小学館などで執筆。 はい上がれる人、はい上がれない人――「負け組社員」リベンジの十字路 格差の固定化と大不況のダブルパンチに見舞われた日本の企業社会では、「負け組社員」が続出している。労働問題に精通した著者が、徹底取材で得た生のエピソードを基に、世のビジネスマンが負け組からはい上がるためのノウハウを詳しく教える。 バックナンバー一覧 今や、管理職にはなかなかなれない時代である。最近、出版社では「プロデューサー」という、聞き慣れないポストが設けられ始めた。そこには、管理職のポストを減らそう
『MarkeZine』が主催するマーケティング・イベント『MarkeZine Day』『MarkeZine Academy』『MarkeZine プレミアムセミナー』の 最新情報をはじめ、様々なイベント情報をまとめてご紹介します。 MarkeZine Day
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