「電撃戦」とはWW2期のドイツが戦車と自動車などを駆使し展開したスピード重視の軍隊運用思想ですが、実は当時、日本もそれに似たことをマレー半島で実行していました。戦車も使いましたが、歩兵が駆ったのは「銀輪」こと自転車です。 主役は「銀輪」と「鉄牛」 第2次世界大戦初期、ドイツ軍は「電撃戦」でヨーロッパを席捲しました。当時「電撃戦」という言葉自体はありませんでしたが、戦車や装甲車を集中運用し砲兵や空軍も協力してスピードを発揮し、敵の弱点や後方地帯を不意に急襲して、混乱させ敵軍を機能不全にする作戦でした。そして実は日本も、マレー半島で電撃戦のような作戦を実施しています。 シンガポール市街へ突入する旧日本陸軍の「銀輪部隊」(画像:国立国会図書館)。 マレー半島は道路が非常に発達しており、電撃戦にはおあつらえ向きでした。戦車も参加していますが、歩兵の機動に威力を発揮したのが自転車でした。自転車部隊は
