日本ではすっかり一般的な存在となった女性専用車両。海外でもイラン、インド、エジプトなどで導入例があるが、「自己責任」や「ジェンダーフリー」の文化が浸透している西欧社会からは、成功例が聞こえてこない。そんななか、今、オーストラリア・シドニーの地下鉄で導入の是非が議論されている。英デイリー・メール紙によれば、やはり反対意見が優勢なようで、有名なフェミニストからも「逆に男性を隔離する車両を用意した方がいい」などと皮肉られているという。ドイツでも先週、地方鉄道路線での導入が発表された。こちらは移民問題が絡む複雑な事情を抱えているようだ。日本では定着した「女性専用車両」だが、両国ではどのように捉えられているのだろうか。 ◆豪世論は「男性専用車両こそ必要」 日本以外で女性専用車両が導入され、ある程度受け入れられているのは、メキシコ、エジプト、インド、イラン、ブラジルなど。一方、欧米先進国での実績は皆無