私の子供の頃の話で、うちのアメリカンなダンナのお気に入りが 「焼き芋を買おうと、百円玉を握りしめて家から急いで出ようとしたら、縁側から転げ落ちて踏み石の角にぶつけて歯を折った」 という話。幼稚園の頃だったと思う。例の「石やーきいも〜」というサウンドに、ハメルンの笛吹に踊らされる子供のように釣られて出て行く途中の流血事件であった。 なぜそれをダンナがオモシロイと思うかというと 「焼き芋って、そりゃ野菜でしょ。野菜を買うために、怪我するほど焦って走るなんて。騙されてたんだよ。美味しいおやつだ、って思い込まされて。だって野菜だよ?野菜」 アメリカでは屋台で近所に売りに来るものといえば「アイスクリーム」というのが相場である。よって、アメリカ人であるところのダンナ的には、子供の好物といえばアイスクリームとかチョコレートなどなど。野菜と言えば走って逃げるべきものなのに、そこに向かって突進して歯を折るな