「従来型のSIerはいずれ淘汰される」。そんな言葉が叫ばれるようになって久しい。その予言はいまだ実現されていないが、クラウドやIoTなどの技術革新や、時代に適応していこうとするSI各社の取り組みによって、徐々にだが確実に変化は起きている。それに伴い、SEのキャリアにも多様な道が生まれ始めた。この特集では、その新しい流れを汲みながら、SEの「次」を考えていく。 世の中には、「変わらなければならない」と言われ続けているのに、なぜか変わらないものがたくさんある。SIerを筆頭に、日本のIT産業を長年支えてきたエンタープライズシステム開発の世界もその一つだ。 人月を前提とした収益構造の限界や、多重請負構造の不健全さ、ビジネススピードと並走できる対応力のなさを理由に、IT業界は「このままではダメだ」と叫ばれてもう何年が経つだろうか。長時間の残業や徹夜、特定のプロジェクトメンバーへの極端な負担の偏り(