著者は、NHKだけ受信しない装置「イラネッチケー」の開発者としても知られる筑波大准教授。本書では、新型コロナの流行で明らかになった学者の暴走ぶりや、イデオロギーのために事実を曲げる人文社会系学者の実態を暴き、学問の危機に警鐘を鳴らす。 「自分も学者の一人ではあるが、学者を妄信するなと伝えたかった。多くの人は学者は利害と関係なく本当のことを言うと信じているが、学者にも自分の生活がある。噓(うそ)をついてでも自身の研究や体面を守ろうとする学者は珍しくない」 専門はメディア工学だが、大学時代は生物化学を専攻。新型コロナの起源を追究するため関連論文を100本以上読み、世界の研究者とオンラインで意見交換もしている。こうした活動をするのは、ウイルス研究に不信感があるためだ。新型コロナは中国・武漢の研究所で人工的に作られたものが流出した可能性が指摘されるが、これが事実なら科学者の研究が400万人以上の死