経営破綻した格安旅行会社「てるみくらぶ」(東京・渋谷区)が少なくとも2014年9月期から粉飾決算を繰り返したことなど、次々にありえない経営実態が暴かれつつあるが、借金地獄に転落した一因として浮上したのが、同社のいびつな経営体質だった。取締役が辞任したため女社長によるワンマン経営が加速し、監査役も機能しなかったとされている。 3月27日に破産を申請した際の負債額は、衝撃の約151億円だった。旅行業者の倒産としてはリーマンショック後、最大。だが、実は14年9月期の営業損益ですでに巨額の赤字を抱えており、にもかかわらず黒字を装う粉飾決算に手を染めていたという。不正な会計処理といえば、経営再建中の東芝による粉飾決算事件が世間を騒がせたが、人気旅行会社でも発覚したわけだ。 てるみくらぶは昨年9月期の決算で約75億円の債務超過。借金地獄にあえいでいた実態が浮き彫りになった。 同社の山田千賀子社長は3月