国が管理している輸入米の入札で調整金と呼ばれるリベートが払われ、同水準のはずの国産米価格より安く売られていた疑いが浮上し、農林水産省が調査結果を発表した。 「国産米価格に影響ない」と結論付けたが、輸入米の流通価格はほとんど調べていない。なぜ影響ないと判断できるのかなど疑問が多い。 この入札は「売買同時入札」と呼ばれ、輸入商社と卸業者がペアで参加する。国は商社から輸入米を買い、卸業者に高く売る。その際、流通価格が国産米と同水準になるよう予定価格を設定する。予定価格を上回ったペアが落札できる仕組みだ。 安い輸入米が出回って国産米が値崩れすると、コメ農家に打撃になる。関税の役割を持たせる狙いだ。 だが、商社が国から受け取った代金の一部を調整金として卸業者に渡していた問題が発覚した。卸業者はこれを原資に外食産業などに安く販売したと指摘される。 調査では入札に参加した業者の4割が調整金の授受を認めた