今期のアニメを語る上で「艦隊これくしょん−艦これ−」と「アイドルマスター シンデレラガールズ」を外すわけにはいかないでしょう。放送前からの人気、それに応えるアニメ自体の出来と見応えで放送中から話題性の高い2作となりました。しかし、ネットなどの反応を見ていると、逆にいうとそれらを超えるほど派手に盛り上がったタイトルが他になかった“少し味気ないクール”であったように感じる人もいるのかもしれません。
![2015年冬アニメ:“味気ないクール”だったのか - MANTANWEB(まんたんウェブ)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/4d16db399dfc145d6dbce015a7839065c4043acb/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fstorage.mantan-web.jp%2Fimages%2F2015%2F03%2F31%2F20150331dog00m200033000c%2F001_size4.jpg)
「数学のできない人間は、完全には人間ではない。」 ──ロバート・A・ハインライン「愛に時間を」 自然科学を重視することを「左派的属性」だとする考え方があり、当の左派のみならず、ある種の保守派からも(進歩主義批判のような否定的な意味で)言われることがある。しかし、これは俗説だろう。 「知は力なり」とは、フランシス・ベーコンの思想とされるが、ベーコンはまさにこの意味において自然科学を重視し、伝統的な学問の実効性の乏しさを批判したのだった。一方、政治家としてのベーコンは、政治倫理のもつ実効性を疑い、しばしば権謀術数を肯定する面を持っていた。 自然科学それ自体には、政治的価値判断は含まれないとしても、生身の人間が、科学を自分の専門として選択するということは、近代科学の始まりの時から、すでにある種の政治的選択と関係していた。それは、オタク文化が、ときおり美化されるような、子供のように純粋な趣味や美の
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