■外来種、農作物に食害 県は10日、各地で農作物を食い荒らしているアライグマの全頭駆除に乗り出す方針を明らかにした。現在、県内に数百頭が生息していると見られているが、繁殖力が強く、このまま放置すれば、さらに農産物に深刻な被害を及ぼしかねないと判断した。(床並浩一) ◇県が5年計画で 県森林環境部の中楯幸雄部長が、県議会本会議で土橋亨議員(無所属)の一般質問に答えた。 知事の諮問機関である県環境保全審議会の答申を経て、駆除のための計画を作り、9月から捕獲を始める。5年間で全頭の捕獲を終えることを目標にする。 アライグマは北米が原産地で、体長は50センチ程度。人気アニメの影響でペットとして飼う人が増えたが、逃げ出したり飼い主が野外に捨てたりして、次第に野生化していったと見られている。法律で「特定外来生物」=キーワード=に指定され、全国で目撃情報が相次ぎ、農作物の被害があとを絶たない。