2016年1月、米空軍は攻撃機A-10の退役予定を無期限に延期する見込みであると報じられましたが、同年10月、改めてこの退役計画が廃案になったことが伝わってきました。しかし飛び続けるA-10の姿は、皮肉にもアメリカが抱える、とある苦悩を象徴しているといえます。 A-10、退役計画を退ける 2016年10月24日(月)、アメリカの航空誌「エヴィエーションウィーク(Aviation Week)」は、2021年までに完全退役が予定されているアメリカ空軍攻撃機A-10C「サンダーボルトII」について、空軍はその計画を見直し、「無期限」に現役続行する方針であることを報じました。 アメリカ空軍はこれまで、数度にわたりA-10Cの退役を計画しましたが、その都度キャンセルされています。今回も予定通りであれば、2018年には49機が退役、2021年までに258機すべてが現役を退く見込みになっていました。A-