「物盗られ妄想」は、認知症にみられる症状としてよく知られています。本人がしまい忘れた財布を「誰かが盗んだのかもしれない」と思い、その邪推が「盗んだのにちがいない」と妄想に発展し、身近な家族を「ドロボー」と攻めたてるので、家族にとっては大変困った症状の一つです。その他に「いじめられる」、「嫌われている」、「殺される」などの被害妄想や「夫が浮気をしている」嫉妬妄想もみられます。中には自分の配偶者に向かって他人のように振る舞ったり、そこにいるはずのないすでに亡くなった人や見知らぬ人が「そこに居る」と思い込んだりする妄想もあります。何故、このような妄想が認知症の人にみられるのでしょうか。 妄想の特徴とは ちょっとした言動や仕草がきっかけで… 人物誤認にかかわる妄想症候群 訴えを理解し、共感する態度で接すること ユッキー先生のアドバイス 妄想の特徴とは 妄想とは、現実にあり得ないことを真実と強く思い