「あぁ、またか!」。イライラしながら、家主がピンセットで「とあるモノ」を庭で拾い上げて、袋に次々と入れていた。巨大なナメクジだ。この光景は、多くのノルウェーの一般家庭の庭で起きている。 たかがナメクジ、されどナメクジ。 ノルウェーでは、雪がない春から秋にかけて、雨の日に住民を悩ませる生き物がいる。この茶色で巨大なナメクジだ。今や社会問題となっており、政治家がその対応を議論するほど、事態は深刻化している。 茶色い「殺し屋ナメクジ」とは?日本で見かけるナメクジの2~3倍はあるほどの大きさで、およそ7~15センチほど。茶色や黒色で、雨の日に芝生や林のある周辺でよく見かけられる。現地では「ブラウン・ナメクジ」や「ブラウン・フォーレスト・ナメクジ」、と呼ばれる。その破壊力から「殺し屋ナメクジ」、「カンニバル・ナメクジ」と言われ、欧州各国では「スペイン・ナメクジ」とも。 「この大きなナメクジは何?」と