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脳トレ・ブームに騙されるな! 『錯覚の科学』 (クリストファー・チャブリス ダニエル・シモンズ 著/成毛眞 解説/木村博江 訳) | 書評 - 文藝春秋BOOKS
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脳トレ・ブームに騙されるな! 『錯覚の科学』 (クリストファー・チャブリス ダニエル・シモンズ 著/成毛眞 解説/木村博江 訳) | 書評 - 文藝春秋BOOKS
文: 成毛 眞 (書評サイト「HONZ」代表) 『錯覚の科学』 (クリストファー・チャブリス ダニエル・シ... 文: 成毛 眞 (書評サイト「HONZ」代表) 『錯覚の科学』 (クリストファー・チャブリス ダニエル・シモンズ 著/成毛眞 解説/木村博江 訳) 心理学や脳科学という学問は、物理学や数学などに比べると、どこか胡散臭(うさんくさ)く感じてしまう。理論が数式で表現できないということだけでなく、バラエティ番組で取り扱われるようなお手軽さと、一部の専門家のたくましい商魂に呆れるからだ。何十年も前から、親しみやすい風貌をした何人もの専門家がテレビに登場しては「頭の体操」、「脳トレ」、「アハ体験」などと称した自著やゲームを売りまくってきた。 そんなに効果のあるものであれば公教育でも取り上げられる可能性があるはずだし、むしろ効率をもって旨とする学習塾や社員教育などでとっくに使われているはずだ。しかし、脳トレやアハ体験のおかげで事業に成功したり、勉学の成果をあげたという人に会ったことはない。本書はそのよ