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比企谷八幡「だれかが風の中で」 : SSウィーバー
「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」のSSです。 主人公である比企谷八幡がひたすら温泉街で... 「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」のSSです。 主人公である比企谷八幡がひたすら温泉街でのんべんだらりと過ごすだけの内容なので、シリアスどころかコメディもありません。 会話文も一切ない時の文のみの構成ですから、その点はどうぞご了承ください。 最後に、主人公比企谷八幡のキャラクタが完全に別人になっております。ご寛恕いただけますよう、よろしくお願い申し上げます カタンコトン、カタンコトン。 規則正しい電車の揺れに、ふと比企谷八幡は目を覚ました。 軽く伸びをする。固めの座席に慣らされた背骨が音をたて、微かな痛みが心地よさをもたらす。声を出さずにあくびをひとつかいて、スマートフォンで時間を確認する。午前9時34分。乗車してから2時間半といったところだ。 窓の外を見る。流れてゆく風景は一面が田園、いくつかの工場が遠くに並んでいる。空は雲ひとつない快晴で、夏の旅に最適の日和だといえる。 車内