河北新報 東北のニュース／「新しい村一つずつ」 福島・川内で帰村本格化

「新しい村一つずつ」 福島・川内で帰村本格化 再開された路線バスの運行式でテープカットする遠藤町長（左から３人目）ら＝２日午前６時２０分ごろ、福島県川内村 福島第１原発事故で全村避難し、１月に帰村宣言をした福島県川内村で２日、村営診療所の診療と路線バスの運行が再開し、村の社会活動が実質的にスタートした。 唯一の医療施設 村内唯一の医療施設である村営診療所には午前９時の診察開始に早速、住民が訪れた。 高血圧の治療に来た無職秋元晃一さん（６３）は３月１４日に避難先の郡山市から帰村した。「郡山の病院は予約が必要で待ち時間も長い」と地元の診療所再開を喜んだ。 路線バスは福島交通（福島市）が約４０年ぶりに田村市船引への路線を１日３往復で復活させた。新常磐交通（いわき市）も約１０年前に廃止した小野町行きを１日２往復運行する。 原発事故前は現在警戒区域の富岡町との路線があり、生活の足となっていた

[SasakiTakahiro]

村によると、村民約２８００人のうち村に戻っているのは約２５０人にとどまる。今後の帰村予定者も１００人程度、と。