イギリス古本屋事情

実際のところは、「イギリス古本屋事情」などというきわめて一般的なタイトルを付けられるほど精通しているわけではないのですが、気づいた限りでのことを書き留めておくことにします。ただし私の印象としては、神田古書店街のようなすごいものがないという点はともかくも、概して日本と大きく異なるわけではなく、その意味でどれだけ参考になるのか自信はありません。 私はどんな買手・読者であるのか： まず最初に、私自身の傾向・偏りをはっきりさせておきましょう。第一に、私は稀覯本コレクターではありません。たとえば、ある思想家の著書の初版本よりも、各版の異同を丁寧に示してある最新のテクストの方をありがたいと感じるタイプです。第二に、私は本にどんどん書き込みをするので、図書館の本はあまり利用せず、自分のお金で本を買うようにしているのですが、予算は限られていますから、なるべく安いものを探すようにしています。これら２点をまと

[tinuyama]

「イギリスで売っている日本の新刊書は定価の２倍（！）の値段」