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10兆分の1秒の世界で起きる誰も見たことのない現象を追う – 「時間分解分光法」で挑む、学習院大学・岩田耕一教授
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10兆分の1秒の世界で起きる誰も見たことのない現象を追う – 「時間分解分光法」で挑む、学習院大学・岩... 10兆分の1秒の世界で起きる誰も見たことのない現象を追う – 「時間分解分光法」で挑む、学習院大学・岩田耕一教授 10兆分の1秒、と聞いてピンとくる人は多くないだろう。私たちにとってはあまりに短すぎる瞬間でも、分子から見るとその姿を変化させるのには充分ともいえる時間だ。そんな、ピコ秒(10-12=1兆分の1秒)〜フェムト秒(10-15=1000兆分の1秒)スケールで起こる化学現象を「時間分解分光法」という手段で捉えようとしている研究者がいる。学習院大学 理学部化学科 岩田耕一教授だ。今回は、時間分解分光法とは何か、具体的にどういう現象を捉えることができる技術なのか、岩田教授に話を聞いた。 「見られるものは何でも見る」分光学で、10兆分の1秒の世界を観察する ——先生のご専門である「分光物理化学」とはどのような学問ですか。 まず物理化学は、有機化学、無機化学などと並ぶ化学の一分野で、物質の構