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日本におけるソフトウエア契約の問題
ソフトウエア契約でなぜ揉めるのか。それは、相手が存在するからである。ソフトウエア開発プロジェクト... ソフトウエア契約でなぜ揉めるのか。それは、相手が存在するからである。ソフトウエア開発プロジェクトが開始すると、そこに物理的には存在しない「責任」というものが生まれる。プロジェクトが混乱したとき、この責任は突然誰からも嫌われ、相手への押し付け合いが始まる。 日本では、ユーザー企業がソフトウエア開発をSIベンダーに請負契約で委託する場合が多い。請負人であるSIベンダーに、完成責任が伴う契約だ。 請負契約は、ユーザー企業にとっては完成責任まで委託できる一方、SIベンダーは努力次第で利益を増やせる。そのため両者にとってメリットの高い契約といえる。 ところが順調に進んでいたプロジェクトで予定通りに成果物が完成しなかったり、希望する成果物と実態に乖離が生じたりすると、ユーザー企業とSIベンダー間で争いとなる。 これは、現在の日本におけるソフトウエア契約のあり方に起因する問題だ。日本では現在、ソフトウエ