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アンリ・ピレンヌ『ヨーロッパ世界の誕生』(講談社)、ドミニク・チェン『未来をつくる言葉』(新潮社) - 鹿島 茂による読書日記 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
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アンリ・ピレンヌ『ヨーロッパ世界の誕生』(講談社)、ドミニク・チェン『未来をつくる言葉』(新潮社) - 鹿島 茂による読書日記 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
ヨーロッパの誕生と「語り得ぬもの」×月×日コロナ禍で、文明の後に訪れる大暗黒への予感なのか、にわか... ヨーロッパの誕生と「語り得ぬもの」×月×日コロナ禍で、文明の後に訪れる大暗黒への予感なのか、にわかに注目されるようになった時代がある。ローマ帝国崩壊後の中世前期である。ベルギー出身の歴史学の泰斗・アンリ・ピレンヌの主著『ヨーロッパ世界の誕生 マホメットとシャルルマーニュ』(増田四郎監修 中村宏・佐々木克巳訳 講談社学術文庫 一六九〇円+税)は、ピーター・ブラウンの『古代末期の形成』に先駆けて、実は「暗黒ではなかった」古代末期に光を当てた古典的名著である。 すべては冒頭の一句に要約されている。 ローマ帝国という、人間が作り上げたあの驚嘆すべき建造物のあらゆる特徴の中で、最も顕著なまた最も本質的な特徴は、その地中海的性格であった。 ローマ帝国はゲルマン民族の侵入で崩壊したが、これで一気に無知蒙昧な「暗黒の中世」が訪れたわけではなかった。これがピレンヌが主張する第一のテーゼである。部分的な殺戮や



2020/10/27 リンク