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「国民国家ならざる何か」との新しい戦争
「国民国家ならざる何か」との新しい戦争 『イスラム国 テロリストが国家をつくる時』 2015年3月号 連載... 「国民国家ならざる何か」との新しい戦争 『イスラム国 テロリストが国家をつくる時』 2015年3月号 連載 [BOOK Review] by 保井俊之 (慶應義塾大学大学院SDM特別招聘教授) 格差と疎外に憤る中東や欧米のイスラム系若年層が、過激なジハード思想や「アラーこそが力の源泉」と主張するサラフィー主義にかぶれ、非道なテロで知られる「イスラム国」に惹きつけられていく。それはなぜか。 「イスラム国」の指導者アル・バグダディが、7世紀から中世にかけての偉大なイスラム世界の復活の夢に連なる「カリフ制国家」の建設を、SNSやユーチューブを駆使してイメージ巧みに煽っているからである。そのプロパガンダの「成功」のカギは、PLOやアルカイダなどとは異なり、効率的な行政運営能力、非道だが冷徹なファイナンス能力の高さにある。支配地域の油田から生産した原油を闇市場で売って地元部族と分け合い、SNSなどで

