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大らかに育てたら、受験で負けない子になる
大島保彦 1955年、群馬県生まれ。駿台予備学校英語科専任講師。東京大学文学部哲学科卒業、東京大学大学... 大島保彦 1955年、群馬県生まれ。駿台予備学校英語科専任講師。東京大学文学部哲学科卒業、東京大学大学院博士課程(比較文学比較文化)満期退学。1984年から現在まで駿台の教壇に立つ。大学で哲学、倫理学、文明論などの非常勤講師も兼務した。 オリンピックでメダルを獲るようなエリートを育てることは絶対必要です。でも、われわれには、そんな取り柄はない。それならば、「とりあえず勉強する」「どこに向かっているのかわからないけど、がんばる」でいい。だんだん磨きをかけていくうちに、「ここがこの子のいいところだったんだ」とあとになって気づく、そんな子育てで十分ではありませんか。私たちが生きるこの社会だって、何となくがんばっている人が支えているのですから。 子供たちに際立った何かを望むより、ゴロンとした粗削りな学力をつけてやりたいと私は考えています。 ある教え子は、文学部を卒業したのち、一念発起して1年の準備