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「あの淫乱女!」伊藤野枝の破天荒すぎる28年
過激なタイトルだが、ページをめくって腰を抜かす。いきなり「あの淫乱女!淫乱女!」と太字で書いてあ... 過激なタイトルだが、ページをめくって腰を抜かす。いきなり「あの淫乱女!淫乱女!」と太字で書いてある。岩波書店が心配になるほど、冒頭から衝撃的だ。 野枝は福岡県の地元ではいまだに逆賊扱いで、十数年前にテレビ局の取材を案内した人によると、同年代の存命のおばあさんが「地元の恥をさらすのくわあああ(大意)」と大声でいきりたって殴り込みをかけてきて、淫乱、淫乱と叫んでいたというのだから穏やかでない。 とはいえ、おばあさんの気持ちもわかる。大文字の歴史では、伊藤野枝は淫乱、逆賊にくくられても否定できない。 勝手に決められた縁組みによる結婚を破棄しようと逃亡して、女学校の恩師の家に転がり込むし、恩師を捨て自ら大杉栄との四角関係に身を投じるし、平塚らいてうに「あんた仕事しないなら、私に雑誌ちょうだい」と迫るし。大杉が拘束されると内務大臣の後藤新平にチョー面倒な手紙を送りつけるし。わずか28年の生涯とは思え
2016/05/14 リンク