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【書方箋 この本、効キマス】第24回 『WORLD WITHOUT WORK』 ダニエル・サスキンド 著/濱口 桂一郎|書評|労働新聞社
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【書方箋 この本、効キマス】第24回 『WORLD WITHOUT WORK』 ダニエル・サスキンド 著/濱口 桂一郎|書評|労働新聞社
条件付き基本所得へ提言 原題の英文を訳せば「仕事のない世界」となる。「AI(人工知能)で仕事がなく... 条件付き基本所得へ提言 原題の英文を訳せば「仕事のない世界」となる。「AI(人工知能)で仕事がなくなるからBI(ベーシックインカム)だ」という近頃流行りの議論を展開している一冊だといえばそのとおりなのだが、日本で近年出された類書に比べて、議論のきめが相当に細かく、かつて『日本の論点2010』(文藝春秋)でBIを批判した私にとっても引き込まれるところが多かった。 前半の3分の2は、AIで仕事が絶対的に減少していくという未来図を描く。労働経済学では、工場労働のような定型的タスクは機械に代替され、専門職や対人サービスのような非定型的タスクは代替されにくいというが、AIの発達により身体能力、認知能力、感情能力も代替されるようになり、専門職的な知的労働こそがタスク侵蝕に曝されるようになった。その結果もたらされるのは大変な不平等社会だ。ではどうする? 後半の3分の1はサスキンドの処方箋が展開される。ま