ヤマト50年目の改革 是正勧告にも対応

時間外労働の規制強化に向けて、大手のヤマト運輸が動き始めた。国土交通省からの是正勧告を受け、改革は待ったなしだ。宅急便の開始から約50年、初めて大がかりな幹線輸送の改革に着手した。 物流業界が2024年問題に揺れている。2024年4月からトラックドライバーの時間外労働に年間960時間の上限規制がかかったためだ。2019年4月に施行した働き方改革関連法で規定されていたが、これまで5年間の猶予が与えられていた。 同時にドライバーの年間拘束時間の上限にもメスが入り、従来の3516時間から原則3300時間に見直された。2024年4月からの適用に対処しなければならない。 これらの規制の影響は大きい。厚生労働省が2022年1月に公開した報告書によれば、新型コロナウイルス禍前の2019年度で年間の拘束時間が3300時間以上のドライバーは26.6パーセントに上った。実に4分の1以上のドライバーが新制度では