リビア：医師ら避難、多数の遺体放置のまま…激戦の首都 - 毎日ｊｐ(毎日新聞)

リビアの首都トリポリ南部の激戦地にあるアブサリム病院では玄関前に遺体が放置されていた＝２０１１年８月２７日、和田浩明撮影 【トリポリ和田浩明】リビアの首都トリポリ南部にある市内最大級の総合病院では、カダフィ派と反カダフィ派による激戦で医療スタッフが全員避難したため、取り残された多数の負傷兵らが死亡した。記者が訪れた２７日には、少なくとも４７体の遺体が放置されたままだった。静寂が支配する院内には、異臭が強く漂っていた。 この病院は、救急医療機関だったとされる「アブサリム病院」（４５０床）。カダフィ派が多い地区にあったため、２０日に反カダフィ派の首都攻略作戦が始まると、病院周辺でも銃撃戦が起きた。入院患者を抱える病院には、戦闘による負傷者も多数、担ぎ込まれたという。 病院事務員のムハンマドさん（４５）によると、２１日以降に電力供給が途切れがちになり、医薬品も足らなくなった。多数の医師・看護師が